お知らせ
一般財団法人『文化財修理表装裂継承協会』が発足いたしました
この度、『文化財修理表装裂継承協会』(ぶんかざいしゅうりひょうそうぎれけいしょうきょうかい)が国の選定保存技術の選定及び保存団体に認定されました。
『文化財修理表装裂継承協会』を略して『文表継』(ぶんひょうけい)と呼んでいます。
『文表継』とは、表装裂の制作に携わる技術者の団体で、製織技術や関連技術の向上などを目的として設立されました。
会員は、これまでそれぞれ織物設計、文様、生糸、金銀糸・平箔、染色、整経、綜絖、機装置、製織などの関連技術を継承し、美術工芸品修理に用いる表装裂の製作に従事してきました。
設立の背景には、伝統技術による表装裂製作の継承のために、製作者間の協力体制が必要になってきた事が要因にあります。
これら技術に精通し、長年にわたり美術工芸品修理を支えてきた実績のある技術者に対し、当該技術の保存継承のための事業を実地するにふさわしい団体という事でこの度、認められました。
令和5年7月22日 京都新聞 掲載
= 表装裂製作 選定保存技術に =
表装を伴う文化財の修理には、書画の内容や時代を考慮し、金欄や綾といった織物を使った「表装裂」の製作が欠かせない。製作には製織のほか、設計、原料となる生糸や金銀糸作りなど多様な技術が必要で、分業化された現代では京都市内の西陣地域が一大集積地となっているが、原料や後継者の不足が深刻化している。
文化財修理表装裂協会(中京区)は、それらの技術を持つ京都市内の12事業者が集まり、今年6月に結成。今後、協会として若手職人の支援や失われた原料生産技術の復刻などに取り組む。田中淳史代表理事(55)は「材料や技術の向上と継承を、何年も続けられるよう頑張りたい」と意気込む。
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